大人から子どもまで三代にわたって読みつがれ、<マンガの神様><世紀の巨人>と称えられた手塚さんは、戦後日本文化の担い
手としてマンガを文学レベルに引きあげた功労者です。

 多岐にわたるジャンルで、質の高い作品を長年描き続けた手塚さんは、まさに「国民作家」と呼ばれる にふさわしく、その超人的な仕事ぶりは、氏が宇宙人だったからかもしれません(?)。

 「手塚治虫SF・小説の玉手箱」は、SF、ミステリ−、ファンタジーの世界を、小説(ショートショート)、シ ナリオ、シノプシス様式で表現した画期的な全集です。
 
 小説家、戯曲家、エッセイストでもあった手塚さんは、ひたすら溢れ出るアイデアをペンで受けとめ続け、マンガやアニメとは違った
"ワンダフル"を文字でのこしてくれました。
 
 単行本未刊行作品を含むこれらのアナザーエンターテインメント・コレクションがついに陽の目をみます。
 モノガタリスト手塚治虫。そのワンダーストーリー集成が読みやすい大きな活字のハードカバー版でついに刊行です。
 

 手塚治虫 プロフィール
 1928年11月3日大阪府豊中市生まれ。5歳より兵庫県宝塚市にて過ごす。大阪大学医学専門部卒。
 1946年「マアチャンの日記帳」でマンガ家としてデビュー。
 翌年発表した 「新宝島」等のストーリーマンガにより戦後マンガ界に新生面を拓く。
 著書『手塚治 虫漫画全集』全400巻他。1962年「ある街角の物語」でアニメーション作家としてデ ビュー。
 翌年放送開始した国産初のテレビアニメ「鉄腕アトム」によりテレビアニメ ブームを巻き起こす。
 実験アニメーションの分野でも海外で受賞多数。1989年2月9日 没。



 森晴路. (もり はるじ). 
  1952年長野県松本市生まれ。手塚プロダクション資料室長。著書『図説鉄腕アトム』。『手塚治虫漫画全集』の編集を担当。


 黒古 一夫(くろこ かずお)
 1945年、群馬県生まれ。文芸評論家。筑波大学名誉教授。
 近・現代が抱える様々な問題と文学表現との関係を軸に批評活動を展開。
 大江健三郎、立松和平、村上春樹などを論じ、著書多数。