中国絵本館
『あたしは花ムーラン』
チン・ウェンチュン文 ユイロン絵 中 由美子訳
定価(本体2700円+税)
サイズ(30×22㎝)/上製
ページ数62頁/対象年齢:小学校中学年から
作品概要、あらすじ、アピールポイント、著者(訳者・画家)情報、受賞情報、シリーズ紹介、作品の持ち味・雰囲気、作品に対する評価、編集・制作秘話等の情報をひたすら盛り込む。
絵本の美しさ、楽しさ、心をくすぐる愛おしさがすべて詰め込まれた仕掛け絵本です。静かで穏やかな山村の風景から、荒々しい山地での勇壮な戦いもダイナミックに描かれた、まさにことばと絵の競演です。中国では有名な古謡、花ムーランに憧れる少女が、そっと私たちに語りかけてくれる想像の世界がある一方で、現代の彼女の都会暮らしもきちんと描かれているなど、幾重にもかさなる重層的な音楽のような絵本とも言えます。
本作の文章を手がけたチン・ウンチュンは、1954年に上海に生まれ、作家、編集者として活躍しています。2018年には国際アンデルセン賞作家賞の候補になりました。映画やテレビドラマにもなった『シャンハイ・ボーイ チア・リ君』は、1991年に雑誌連載が始まり、単行本は300万部を超えるベストセラーになりました。児童文学の“Xiao Qing Chun”(2017)は、IBBYオナーリストに選出され、国内外で高い評価を