中国絵本館ー『たのしい森をさがして』

本作『たのしい森をさがして』は表紙を見てわかるように、きつねの一家が主人公です。毎日が少しもたのしくないきつね一家は、たのしいくらしをもとめて「たのしい森」をさがしにでかけます。その途中で雨宿りにはいった家はシシオザルの家でした。けれど、きつねのパパは理屈をこねてシシオザルを追い出してしまいます。ごきげんできのことりに出かけるうさぎ一家を見れば、追いかけていってきのこを横取りしてしまいます。欲張りで疑い深いきつね一家にはおどろかされますが、やがてきつねたちはどくきのこを食べて大変な目にあいます。ところが、そのとき助けてくれたのはシシオザルとうさぎでした。自分たちが家やきのこを奪った相手がどうして助けてくれたのだろうと、きつねは不思議に思います。家をシシオザルに返し、うさぎにきのこをプレゼントして、また「たのしい森」さがしに出たきつね一家は、なぜだかたのしい気持ちになっていることに気づきます。